2016年2月21日日曜日

ヘレスのフェスティバル2日目/アントニオ・エル・ピパ、“エル・チョロ”

20日19時からはサラ・パウルでアントニオ・モリーナ“エル・チョロ”の「アビソ。バイレス・ヒターノス」。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez
ウエルバ出身のチョロはセビージャのタブラオを中心に活躍しているバイラオール。ラファエル・エステベスのアイデアだそうだが、いつも通り、重量級のサパテアードの連続でぐいぐい押して行くのが中心。いい雰囲気をもつ、ヘレス出身ヘマ・モネオとのブレリアにはじまり、最後のソレアにいたるまでよく考えられた構成だし、よく稽古してあるという感じ。ヘスース・ゲレーロとフアン・カンパージョのギターもいいし、歌もペペ・デ・プーラ、モイ・デ・モロン、ヘスス・コルバチョ、パーカッションにパコ・ベガとバックも強力。ミュージシャンたちは舞台の中でいろいろ位置をかえ、カンティーニャはヘススの弾き語りだったり、最後はチョロ本人が机をパーカッションにしたりといろいろ工夫があって面白い。
ヘマはシギリージャをソロで踊り、カルメン・アマジャのサンブラをフェルナンダ・ロメーロのようなざんばら髪で歌い踊る。声もいい。そこからのタンゴでチョロが裸足で踊るのは、一番の武器のサパテアードをとられたみたいで面白かった。

21時からはビジャマルタ劇場でアントニオ・エル・ピパ。
女性舞踊手8人はファッションショーであるかのように衣裳をかえ舞台を闊歩する。歌も女三人。
エスペランサ・フェルナンデスのマルティネーテにはじまり、


Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

ソロでタラント、女の子たちとアレグリアス、ジプシーの国歌的ジェレンジェレン、オロブロイ、ソレアと、ピパは踊るのだが、どの曲も同じような動き。

Foto Javier Fergo para Festival de Jerez
なので何を観ても印象は変わらない。足はコンパスを外すし、昔あれだけきれいだったブレリアのマルカへすらかつての面影はない。昔の彼のカリカチュアのよう。残念。
この写真でもわかるようにあごをひいて首がないみたいな状態で踊り続ける。
群舞は発表会かフラメンコ衣裳のファッションショーか。皆が客席の方をむいて前にたったマエストロ、ピパの振りと同じ踊りをするにいたってはアカデミア以外のなにものでもない。昨日の群舞とは大違いだ。

ゲストに迎えたエスペランサ・フェルナンデスとドランテスだけが際立つ公演でありました。

でもそのゲストにおおいかぶさるようにして自分をアピールする感じ。ひさしぶりでみるけどピパってこんなんでしたっけ?

ビデオはこちら
  Foto Javier Fergo para Festival de Jerez

 

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