2015年11月30日月曜日

スペイン国立バレエのこと

11月はスペイン国立バレエ団の通訳として東京上野、名古屋、大阪、岡山、仙台、東京渋谷とまわってきました。

国立バレエはおそらく1990年以来ほぼすべての作品を観ています。
来日公演プログラムの解説は第一回以外全部書かせて頂いているのですが、通訳をつとめるのはこれで3回目。スペインからの来日アーティストの公演通訳はこれまでにもたくさんつとめていますが、なんといっても規模が大きいのがこのカンパニー。
ダンサーだけでも37人。それに加えてミュージシャンが9人(Aプロ)
舞台を支えるスタッフが24人と総勢70人が来日。
ここに日本側のスタッフも加わり、あの舞台が出来上がるのであります。

凝った装置や照明、衣裳。迫力のある群舞。
スペイン国立バレエ団にしかできない舞台です。
ダンサーたちのレベルの高さはまさしく世界でも指折りなのではないかと。
とくにアントニオ・ナハーロ監督振付の新作「アレント」は、スペイン国立バレエ団のダンサーにしか踊ることができない作品ではないかと思います。
姿勢の美しさはもちろんのこと、跳躍、回転、そして群舞でのコーディネーション。
どれをとっても一流です。
公演日も含め、毎日行われるバレエのレッスンもその技術を支えているのでしょう。

スペイン国立バレエ団はスペイン舞踊全般をレパートリーとする、数少ない舞踊団であるわけですが、今回の来日でも、スペイン舞踊とフラメンコと、バランスのとれたプログラムをみせてくれました。

ナハーロ監督がインタビューなどで繰り返し語っているように、スペイン舞踊の魅力はフラメンコだけではありません。古典舞踊であるエスクエラ・ボレーラ、各地に伝わる民族舞踊、フラメンコ、そしてそれらの技術を使って振り付けられるダンサ・エスティリサーダはかつてクラシコ・エスパニョールの名前で知られていたスペイン舞踊です。
個人芸でみせるフラメンコも大好きだけれど、美しいスペイン舞踊も大好きな私。
観ればきっと誰もがその魅力に気づくはず。

今回見逃した方も次回はぜひ!


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