2013年2月5日火曜日

メデア

1984年、マドリードのサルスエラ劇場で初演された「メデア」。
アントニオ・ガデス「血の婚礼」とならぶスペイン舞踊作品の最高峰だ。

初演時、メデアを踊ったのはマヌエラ・バルガス。美貌のカリスマ・バイラオーラはかつて映画「私の秘密の花」でホアキン・コルテスの母役を演じた人だがすでにない。
その相手役、野心家のイアソンは現在日本在住のアントニオ・アロンソだった。
その後、メデアは、メルチェ・エスメラルダ、ローラ・グレコ、アナ・ゴンサレス、マリベル・ガジャルドらによって、イアソンはホセ・アントニオ、アントニオ・マルケス、フランシスコ・ベラスコが演じてきた。そして昨年の秋、この舞踊家たちの系譜に新たな顔が加わった。
メデアのエステル・フラードとイアソンのマリアーノ・ベルナル。
国立バレエで頭角を現し、後、一時退団。エステルはホアキン・グリロやエル・ペレらと、マリアーノはジェルバブエナやクリスティーナ・オヨスらと共演を重ね、さらに幅の広い、さらにそして奥深いダンサーとして帰って来た。1
ベテラン二人、マリベル・ガジャルドとフランシスコ・ベラスコの名演(5日、6日)とともに、このフレッシュな二人による新しいメデアも楽しみなことである。

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