13日木曜日から16日日曜日まで、
セビージャの小劇場ラ・フンディシオンで
ベレン・マジャが「ラ・ボス・デ・ス・アモ」を公演する。
フラメンコ公演には珍しい、4公演連続。
タイトルは英語でいうなら、ヒズ・マスターズ・ボイス、主人の声。
ビクターの蓄音機の前で耳をかしげているわんちゃんのコピーです。
2007年に初演された作品で、
出演はベレンのほかに
バルセロナでコンテンポラリーを学んだフアン・カルロス・レリダ、
俳優で演出家のダビ・モンテーロ。
芝居仕立てのフラメンコ?
そうともいえるかもしれない
が演劇的要素とフラメンコが微妙な色彩でまじりあった
不思議な作品、
だったという印象がある。
ベレンというと、多くの人がおもいおこすのは
映画「フラメンコ」だろう。
グリーンの衣装で、メトロノームのような機械音で踊っていた彼女は
そのほかのどの踊り手とも違う、独特のスタイル。
フラメンコにコンテポラリーの風を持ち込んだ一人とも目される。
フリルの少ないすっきりした衣装の流行のさきがけの一人でもある。
いっときはモデルノ派の筆頭にようにもいわれていたけど
気がつくと伝統のバタ・デ・コーラをきっちりこなす。
エレクトリックミュージックで踊ったかと思うと、
シンプルなフラメンコをまっすぐ踊る。
そのときどきでまったく違う顔をみせるアルティスタだ。
でも、それは奇をてらったり、
闇雲に人とちがうことをしようとしたわけではなく、
ベレンがそのときどきでしたいことをしてきただけだと思う。
あくまで自然体。
そこがまたフラメンコなんだね。
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