2024年5月16日木曜日

アル・グルグー

セビージャからマラガ方向に向かって進んだところにあるアラアル。

ここでのフラメンコ祭も今年で第22回だそう。今年はこのフェスティバルがフラメンコの功労者に贈るベルデ・テ・キエロ・ベルデ賞がこの町きってのアフィシオナード、ラファエル“グアルダコーチェ” に贈られるのも話題です。

街道のレストランのグアルダコチェ、駐車係なのですが、すごい記憶力の持ち主で、立ち寄ったフラメンコアーティストの車からナンバーまで完璧に記憶。歌も上手だし、知識も半端ありません。有名人にではなく、こういう本物のアフィシオナードにスポットを当てる、すごく素敵だと思いませんか?




◇第22回ニーニャ・デ・ロス・ペイネス記念アル・グルグー

516(木)2030分 プレゼンテーション

[出]〈b〉エル・チョロ、〈c〉ジョニ・レジェス、〈g〉ダビ・カロ

[場]セビージャ県アラアル カサ・デル・アイレ サロン・デ・アクト

[料]無料


66(木)2130

[出]〈c〉ペーニャ・クルトゥラル・フラメンカ・パストーラ・パボン・ニーニャ・デ・ロス・ペイネス

[場]セビージャ県アラアル 市立劇場

[料]5ユーロ

67(金)2130

[出]〈bフアン・トマス・デ・ラモリア、〈c〉ヘスス・コルバチョ、ペチュギータ、〈g〉ヘスス・ロドリゲス

[料]8ユーロ

[場]セビージャ県アラアル 市立劇場

[料]8ユーロ

68(土)2130分『ギターラ・コラル』

[出]〈g〉ジェライ・コルテス、コーラス/マリア・レジェス、トリアーナ・マシエルほか

[場]セビージャ県アラアル 市立劇場

[料]12ユーロ

614(金)2230分リサイタル/ラファエル“グアルダコーチェ”にベルデ・テ・キエロ・ベルデ賞授賞式

[出]〈c〉レラ・ソト、イスラエル・フェルナンデス、〈g〉ディエゴ・デ・モラオ

[場]セビージャ県アラアル サント・クリスト広場

[料]無料                              

615(土)2130

[出]〈c〉マリア・テレモート、〈g〉ノノ・ヘロ

[場]セビージャ県アラアル 市立劇場

[料]12ユーロ

[問]https://teatro.arahal.org/

ヒラルダを前に姪や妹たちと
ラファエル


アンダルシア州のフラメンコ公演/グラナダ

セビージャよりも一足先に、グラナダでアンダルシア州のフラメンコ公演、アンダルシア・フラメンコが明日、16日より開催されます。



セビージャではセントラル劇場で21日から。両方に登場するのはハエン県出身の歌い手アンヘレス・トレダーノだけ。パウラ・コミトレ、マヌエラ・カラスコはセビージャではビエナルで公演予定ですね。

夏の光になってくるとフラメンコ公演も増えてくるのは嬉しい限りです。

◇アンダルシア・フラメンコ

アルハンブラ劇場

516」(木)『ジェルバブエナ』

[出]〈b〉エバ・ジェルバブエナ

517(金)『イデンティダー』

[出]〈piano〉ドランテス

518(土)

[出]〈c〉 アンヘレス・トレダーノ

523(木)『オメナヘ・ア・モレンテ』

[出]〈c〉ペドロ・エル・グラナイーノ

524(金)

[出]〈piano〉チャノ・ドミンゲス、ボーカル、マルティリオ

525(土)『クエルポ・ノンブラド』

[出]〈b〉パウラ・コミトレ

65(水)『ソロ』

[出]〈b〉イスラエル・ガルバン

67(金)『アルゴリトモ』

[出]〈g〉ジェライ・コルテス、ホセ・デル・トマテ

68(土)『シエンプレ・マヌエラ』

[出]〈b〉マヌエラ・カラスコ

[場]グラナダ アルハンブラ劇場

[料]1820ユーロ

[問]https://www.juntadeandalucia.es/cultura/teatros/teatro-alhambra/temporada-20232024 

2024年5月8日水曜日

ロンドンのフラメンコ・フェスティバル

 


今年もロンドン、フラメンコ・フェスティバルが開催されます。
ロンドンの舞踊の殿堂、サドラーズウエルズ劇場を舞台に、国立バレエやジェルバブエナ、ロシオ・モリーナというプログラム。ギターはビセンテ、歌はイスラエル・フェルナンデスが出演します。

ヘレスで最高の舞台を見せたアルフォンソ・ロサとパトリシア・ゲレーロも出演。
日本でもこんなフェスティバルが実現したらいいのですが。



◇ロンドン フラメンコ・フェスティバル

64(火)1930分『アル・フォンド・リエラ』

[出]〈b〉ロシオ・モリーナ

65(水)1930分『メモリア・デ・ロス・センティードス』

[出]〈g〉ビセンテ・アミーゴ

66(木)1930分『アルテル・エゴ』

[出]〈b〉アルフォンソ・ロサ、パトリシア・ゲレロ

67(金)1930分、8(土)15時、1930分『ジェルバグエナ』

[出]〈b〉エバ・ジェルバブエナ舞踊団

69(日)1930分『プーラ・サングレ』

[出]〈c〉イスラエル・フェルナンデス、〈g〉ディエゴ・デル・モラオ

610(月)1930分『ファンダンゴ!』

[出]〈b〉ダビ・コリア、〈c〉ダビ・ラゴス

612(水)1930分、13(木)1930分、14(金)1930分、15(土)15時、1930

『インボカシオン』

[出]〈b〉スペイン国立バレエ団

[場]ロンドン サドラーズウェルズ劇場

614(金)2030分『アベ・デ・プラタ』

[出]〈b〉サラ・ヒメネス

615(土)18時『エン・エステ・ディア、エン・エステ・ムンド』

[出]〈b〉フロレンシア・オス

2030分『ウルトラベジェサ』

[出]〈c〉マリア・ホセ・ジェルゴ

[場]ロンドン リリアン・ベイリス・スタジオ

[問]http://www.flamencofestival.org/https://my.sadlerswells.com

2024年5月6日月曜日

ギリホンド祭最終日

セビージャ郊外のパロマーレス・デル・リオでのフェスティバルも最終日。
会場をアラブ風呂遺跡のある公園に移し、野外での開催。

5月に入って日中は半袖で大丈夫とはいえ夜は冷え込み、蚊と寒さに悩まされました。
来年行く人は虫除けスプレー必須。

コンサートに先駆け、スペイン以外の国出身者に送られるクリスティーナ・へーレン賞の授賞式、受賞者はなんとワタクシ。
30年来のお友達で、世界で一番フラメンコをよく知っている人。かつてタブラオで演奏していたフラメンコ・ギタリストで、フラメンコの歴史など著書多数なフラメンコ研究家。エンリケ・モレンテ、カルメン・リナーレスら多数のCDのプロデューサーでもあり、ユニバーサルのフラメンコ集などを編纂もしているし、スペインの著作権協会のフラメンコ専門家でもある。というとんでもなくすごい人がなぜかずーっと仲良くしてくれていて、この夜も私の紹介をしてくれたのでありました。ありがとう! 褒められすぎですが。

GURIJONDO ©︎ Perezventana

で受賞いたしました。
左からペドロ・コンデ文化担当官、マヌエル・ボルケス監督、ワタクシ、マヌエル・ベンフメア市長、クリスティーナ・ヘーレン。

GURIJONDO ©︎ Perezventana

へーレン賞ということで、へーレン財団フラメンコ芸術学校から、留学中の瀬戸口琴葉、アンディ井戸に、財団学校のギタリスト、フアン・アンギータ、歌い手ロベルト・モンターニョ(アルカンヘルぽい声でありました)が加わって、学校のクラスで学んだミゲル・アンヘル・エレディア振り付けのソレア・ポル・ブレリアを端正にきちんと踊りました。

GURIJONDO ©︎ Perezventana

続いて、これも大昔、設立間もないへーレン財団学校で学んだオランダ出身ティノ・バン・デル・スマンのリサイタル。パーカッションのダビ・チュペテと聴かせてくれたのはソレアなど5曲。合間にユーモアたっぷりの楽しいおしゃべりも聴かせつつ、演奏は流石の安定感。ガロティンか/セビジャーナスではダビがカスタネットで伴奏したのも楽しく、いやフラメンコのパーカッション奏者がカスタネット演奏するの初めて見たけど、ギターとの相性抜群だし、メロディアスだし、可能性広がるなあ、と思ったことでした。

GURIJONDO ©︎ Perezventana

休憩を挟んでエスペランサ・フェルナンデスが、ミゲル・アンヘル・コルテスの伴奏で。

マラゲーニャからのアバンドラオ、トリアーナのソレアとカーニャ、アレグリアス、タンゴス、ブレリア。昔よく聴かせてくれたカンティーニャ・デ・ピニーニも聴きたかったな、とかも思うけど、広いレパートリーからその日どの曲を選ぶかはアルティスタ次第。

靴を脱いで踊りながらのブレリアで本領発揮。華やかに、4日間にわたるフェスティバルは幕を閉じました。

GURIJONDO ©︎ Perezventana










 

2024年5月4日土曜日

ギリホンド祭3日目

 この日は日本の日とも言えるプログラム。

パケーラ・デ・ヘレスの日本公演をおったドキュメンタリー映画『日いずる処 パケーラ先生』の上映、萩原淳子『ティピコ、トピコ』そして小谷野宏司によるフィン・デ・フィエスタという構成。

映画上映に先立ち監督のフェルナンド・ゴンサレス・カバジョとフェスティバル監督によるお話しがあり、パケーラが初めて日本に行くと聞きこんな機会はまたとないと、友人らにお金を借りて撮影に挑んだことなどが語られました。二十年前以上の映像で日本もヘレスもフラメンコもいろいろ変わったなあと思うとともに、変わらぬパケーラのうたの力に魅了され、ああこうだったよな、と思い出すあれこれ。久しぶりにみると以前は気づかなかったところに気づいたりします。テレビ収録での自由さ、そして続く熱唱はハイライト。ああ,これ初日劇場で見て家でテレビ見てハラハラしたよなとか,タブラオのシーンでうつった自分の若さにびっくりしたり。

短い休憩を挟んで萩原淳子。タブラオやペーニャでは何度も見ているけれどオブラ仕立ての劇場公演を見るのは初めて。床に座ってマントンを前に祈るように始まるタラント、


緑のアバニコを使って途中客席に語りかけたりもするカラコーレス、

         

そして最後のバタ・デ・コーラでのソレアといろいろ工夫して構成されていました。


与えられた1時間弱という短い時間、照明音響も劇場にある限られた機材でということで、いろいろ大変だったと思います。実際,ギターソロで照明が暗いままだったり(袖から歌い手たちの照明、って声がかかって途中から明るくなった)、ワイヤレスマイクの調子が悪かったりとアクシデントもあったもののやり切りました。

しっかりした技術と広いレパートリーでなんでもこなしてしまうのはさすが。とくにソレアがよかったように思います。ただ照明での演出がほぼできない状態もあってか、いつもよりは曲に没入できなかったようにも思います。モイとフアンホセ、パコ・イグレシアスという最強のバックも技術のトラブルでかわいそうでした。靴音ももっと聞こえるようにしてほしいし(前日も聞こえなかったし、マイクがなかったのかも?)またいつかコンディションのいい劇場でリベンジ見せてください。

©︎ Perezventana





最後は小谷野。タンゴやブレリアを歌い踊り、ほかの人にはできない唯一無比のフラメンコを繰り広げてくれました。パッと出て場も温まらないのにすぐフィン・デ・フィエスタと言われても、なシチュエーションで、大変だと思うのだけど、全力で頑張っていました。パルマ隊に歌える人がいたらもう少し踊り手としての踊りも見せられたのだろうけど。




なおパルマで出演していた瀬戸口琴葉は今日土曜日ヘーレン財団としてソロ踊ってくれるそうです。楽しみです。

フェスティバルのチャンネルにアップされていたのを載せときますね。

2024年5月3日金曜日

ギリホンド祭2日目

ギリホンド祭2日目はこのフェスティバルの監督でフラメンコ研究家のマノロ・ボルケスによる私、志風恭子へのインタビューで始まりました。
1時間弱、日本人はなぜフラメンコが好きか、という定番の質問から好きな歌い手とか、フラメンコがくれるもの、など色々お話しました。関西人の血か、観客が笑ってくれると満足。

GUIRIJONDO©︎ perezventura


インタビュー全編のビデオ貼っときますね。恥ずかしいけど。


 続いてセビージャ在住のオランダ人ギタリスト、ユス・ウィエガーズのリサイタル。
ギターソロのロンデーニャの祖、ラモン・モントージャのモチーフを取り込んでいる。続くマラゲーニャはアバンドラオでしめ、途中から早いテンポになる今風の感覚。
どれも誰かの真似とかではないオリジナルで、彼のフラメンコ観が見えてくるような感じで、精緻な作りで良かったです。
ソレアで歌い手ペチュギータが登場し、最後はブレリア。
個人的にはパルマや歌がない、素の演奏が一番良かったし、もっと聴きたかった。
最近、あちこちで歌伴奏で活躍中なので、歌ゲストよんじゃうんだろうけど、
いやいや、ソロで十分、勝負できる人だと思う。
あ、元々ソロをやってたから、スペインならではの歌伴奏をできるだけたくさんやりたい、ってことなのかなあ。
GUIRIJONDO©︎ perezventura

最後はカルメラ・リケーニ。開催地パロマーレス在住。ラファエル・リケーニの姪でセビージャのタブラオで活躍している踊り手。

歌ソロを挟みながら、タラント、バンベーラ、アレグリアと3曲、力強く踊りました。アレグリアスはバタにマントンで華やかに。

伴奏のエル・ペルラ、伴唱のホセ・アニージョが良かったです。




 

ギリホンド祭開幕!

セビージャ郊外の小さな町パロマーレス・デル・リオで去年から始まった、スペイン以外で生まれた人のフラメンコにフォーカスしたフェスティバル、ギリホンド。

今年は5月1日、開幕しました。今年は日本が招待国ということで、ポスターも日本のイメージのモチーフです。

 



初日は、元アンダルシア州文化担当官でアンダルシア国際大学総長を務めたフアン・マヌエル・スアレス・ハポンによる日本とフラメンコについてのお話。

ザビエルの鹿児島到着から鎖国、1929年のラ・アルヘンティーナ来日公演、戦後のアメリカによる占領、そして現在まで、歴史を振り返りつつ、さまざまなエピソードを交えてのお話でありました。

その後はフランス、マルセイユ出身でアンダルシア系のヒターノだというホセ・エルネグレーテのカンテ・リサイタル。伴奏はやはりフランス、ニーム生まれのアントニオ・モジャ。

カンテ・デ・レバンテ、ソレア、アレグリアス…

カンテは言葉の壁もあって外国人には一番敷居が高いとされるジャンルですが、スペイン系だということもあるのか、外国風アクセントなども全くなく、スペイン人と言われればそう思うような歌い手でした。その分、外国人としてやっているのがすごい、という感じもなく、ペーニャの公演を聞いているような気になったことでした。

アレルギーで、と言っていましたが、熱唱に観客は沸いていました。

最後のブレリアではパルマでモジャの娘のマヌエラらも登場し、華やかに初日の幕を閉じました。
 

GUIRIJONDO©︎ perezventana




2024年4月17日水曜日

第5回全日本フラメンココンクール総評

 4月14日、座・高円寺において、第5回全日本フラメンコ・コンクール決勝が行われました。今年も審査を務めさせていただきました。今年の受賞者は(敬称略)

カンテ部門優勝 斎藤克己 準優勝 熊谷善博

バイレ部門優勝 伊藤笑苗 準優勝 黒須信江

小松原庸子特別賞 カンテ/斎藤克巳 バイレ/南豪

というみなさんです。おめでとうございます。

今回、バイレ部門の伊藤笑苗さんは決勝の5人の審査員が全員10点満点の10点をつけるという、前代未聞の完全な勝利でした。思わずオレ、とスペイン人審査員たちも思わず声が漏れてしまうような素晴らしいアレグリアスでした。バタの扱いもマントンさばきも素晴らしく、伝統的なアレグリアスの振りをベースに現代的な感覚も取り込んだ振り付けも良かったです。確実な技術に裏付けされた実力と圧倒的な存在感。小柄な彼女が舞台では大きく見えました。準優勝の黒須信江さんも曲を十分に理解した表現で、一歩抜きん出ていたと思います。小松原庸子先生が選ぶ小松原庸子特別賞の南豪さんは五年ぶりの挑戦。こう踊りたいという気持ちが先行している若さゆえのエネルギー。コロカシオン、姿勢、とくに首の位置や前屈みになりがちなところや回転など,基本の技術を磨いていくことで,より良い形で想いを伝えることができるようになるのではないでしょうか。難しい複雑なパソよりもシンプルな基本のパソをていねいに行って行けばもっとずっと先に行けると思います。

何をやるにしても基本は大切ですね。

フラメンコ曲を踊る/歌う/演奏するためには、その曲ごとのリズムやメロディなどの特徴だけでなく、それぞれの曲が持つ性格を理解して、それを表現することが必要です。物語やコンセプトのある作品で、フラメンコ曲を使って別の何かを表現する、ということもありますが、そうではないシンプルな舞踊の公演や、今回のようなコンクールの場合は、その曲を理解してその曲らしい特徴をちゃんと演じているか、ということも評価されると思っていただくと良いかと思います。

これは歌でも同じだと思います。曲の持つキャラクターの理解と表現は大切です。コンパス、音程、メロディの正確さなど、全体的にレベルはだいぶ上がっていると思いますが、歌の場合は発音が気になるケースが多々ありました。LとR、そして巻き舌のR Rは日本人がつまづきやすいところなので、しつこいくらいに気にして、発音した方が良いと思います。なぜならスペイン語では例えばrでのリオとlでのリオでは全く違う意味になってしまうからです。

また、歌詞の意味を理解するのはもちろん、歌としてどういう方向性を持っているか、どういうセンティードで歌うべきか、なども理解することも必要だと思います。今回優勝した斎藤克己さんはそう言ったところ、全てが良かったと思います。発音、歌詞の意味と方向性の理解、曲の特徴であるグラシアの表現。それに加えて、レシタル、朗読のように語りかけるところと軽妙に歌うところ、今にも踊り出しそうな雰囲気とか、メリハリも効いているし、何よりタンギージョという曲の深い理解による表現で、観客を捕まえて離しません。準優勝の熊谷さんは、プロではありませんが、長年のアフィシオンが感じられるまっすぐな歌いっぷりが良かっただけでなく、長年聞いてきたゆえでしょうか、歌詞、1行1行の方向性を正確につかんでいるという感じがしました。


バイレ全5回、カンテは3回、東京、大阪、第2回の仙台とすべての予選、そして決勝と、これまでのすべての演技、歌唱を見させていただいてきましたが、日本のフラメンコのレベル、特にカンテは年々、確実に上がっていると思います。

ただ、カンテでは発音、舞踊では姿勢、といった基本中の基本をもう一度一から考えながら学び直し、踊りでも歌でもお手本をその通りになぞっていくとき、なぜこの動きはこうなのか、この歌い方になるのか、なども考えつつ、たくさんの先人たちのアルテに、できれば生で、でも動画や録音でもいいので、たくさん触れて、自分の引き出しを増やしていってください。そうすることであなたのフラメンコは、ひいては日本のフラメンコは、いやフラメンコ全体が、もっと豊かになると思います。まっすぐな気持ちでフラメンコに取り組んでいるみなさんをいつも、心から応援しています。

入賞を逃した方も、コンクールに向けて練習を重ねる、プレッシャーに打ち勝って舞台に出ていく、などしていく上で、階段を一段、確実に上がっていると思います。

参加者の皆さん,素晴らしいフラメンコをありがとうございました。


2024年4月9日火曜日

ビエナル プログラム発表!

 ビエナルのプログラムが4月9日、トリアーナ橋のたもとで発表されました。

©︎ LaBienal


日によっては19時、20時30分、23時と3公演あり、ハードな日々になりそうです。

舞踊はセントラル劇場で23時からというのが中心ですが、ファルキートやマヌエラはマエストランサで20時30分開演です。

なお入場券前売りは明日10日、スペイン時間の10時から、日本時間だと17時、ですね。

6月30日までは定価の10%引き、7月中の購入は5%引きだそうです。マエストランサ劇場のいい席は50ユーロですが、ほかは25、30ユーロというのは手に入れやすい価格と言えるのではないでしょうか。


第23回ビエナル・デ・フラメンコ

9/12(木)20時30『開幕ガラ。カウダル』

[出]〈g〉トマティート、ディエゴ・デル・モラオ、ホセ・デル・トマテ、ホセ・マリア・バンデーラ、アントニオ・サンチェス、パケーテ、〈c〉ミゲル・ポベーダ、イスラエル・フェルナンデス、アウロラ・バルガス、〈b〉ファルキート

[場]セビージャ マエストランサ劇場

9/13(金)、14(土)18時30分、15(日)12時30分『マヌアル・デ・フラメンコ・パラ・ファミリア』

[出]〈b〉レオノール・レアル

[場]セビージャ カイシャ・フォーラム

9/13(金)20時30分『フェデリコ・イ・エル・カンテ』

[出]〈c〉ミゲル・ポベーダ

[場]セビージャ マエストランサ劇場

9/13(金)23時『トダ・ウナ・ビダ』

[出]〈c〉エンリケ・エル・エストレメーニョ

[場]セビージャ アラメーダ劇場

9/14(土)19時『エル・コロール・デ・ミ・ソニード』

[出]〈g〉マノロ・フランコ

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリーナ

9/14(土)20時30分『ディセン・ケ・パラ・カンタル』

[出]〈c〉ぺドロ・エル・グラナイーノ

[場]セビージャ アウディトリオ・カルトゥハ(カナダ館)

9/14(土)23時『マタリフェ・パライソ』

[出]〈b〉アンドレス・マリン、アナ・モラーレス

[場]セビージャ セントラル劇場

9/15(日)19時『エントレ・ドス・ギターラ』

[出]〈c〉セグンド・ファルコン、〈g〉パコ・ハラーナ、ラファエル・ロドリゲス

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリーナ

9/15(日)20時30分『ムエルタ・デ・アモール』

[出]〈b〉マヌエル・リニャン

[場]セビージャ マエストランサ劇場

9/15(日)23時『エレメントス』

[出]〈sax〉ガウタマ・デル・カンポ、〈ベース〉ぺぺ・バオ、〈perc〉ティノ・ディ・ジェラルド、〈g〉エセキエル・レイナ、〈vocal〉 カラオスクラ

[場]セビージャ アラメーダ劇場

9/16(月)21時30分『クアンド・サレ・ラ・アウロラ』

[出]〈c〉アウロラ・バルガス

[場]セビージャ レアル・アルカサール

9/16(月)23時『エン・エステ・ディア、エン・エステ・ディア』

[出]〈b〉フロレンシア・オス

[場]セビージャ セントラル劇場

9/17(火)21時『ベルソ・リブレ』

[出]〈b〉マリア・モレーノ

[場]セビージャ カルトゥハ修道院

9/17(火)21時30分『ポル・ロス・シグロス・デル・カンテ』

[出]〈c〉ホセ・デ・ラ・トマサ、カリスト・サンチェス、フアン・ビジャール、マルセロ・ソウサ、ロメリート・デ・ヘレス、ナノ・デ・ヘレス

[場]セビージャ レアル・アルカサール

9/18(水)21時30分

[出]〈c〉イネス・バカン、マカニータ、〈piano〉ぺドロ・リカルド・ミーニョ

[場]セビージャ レアル・アルカサール

9/18(水)23時『コメディア・シン・ティトゥロ』

[出]〈b〉ウルスラ・ロペス

[場]セビージャ セントラル劇場

9/19(木)20時30分『フイ・ピエラ』

[出]〈c〉ラファエル・デ・ウトレーラ

[場]セビージャ アウディトリオ・カルトゥハ(カナダ館)

9/19(木)23時『『ベンゴ・デ・ミ・エストレマドゥーラ』

[出]〈c〉グアディアナ、フアンフラ・カラスコ、〈g〉ミゲル・バルガス、フアン・バルガス

[場]セビージャ ムエジェ・カマロネーロ

9/20(金)19時『ジャント・フラメンコ・デ・ラ・ギターラ』

[出]〈g〉ペドロ・シエラ

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリーナ

9/20(金)21時30『プーロ・イ・サルバヘ』

[出]〈c〉エル・ペレ、〈b〉アントニオ・カナーレス、〈g〉ホセ・アントニオ・ロドリゲス

[場]セビージャ レアル・アルカサール

9/20(金)23時『プエンテ・マヒコ』

[出]〈g〉リカルド・ミーニョ、〈シタール〉グアルベルト

[場]セビージャ ムエジェ・カマロネーロ

9/21(土)19時『アルゴリトモ』

[出]〈g〉ホセ・デル・トマテ、ジョニ・ヒメネス、〈c〉イスマエル・エル・ボラ

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリーナ

9/21(土)20時30分『ウン・マル・デ・カンテス』

[出]〈c〉アルカンヘル

[場]セビージャ マエストランサ劇場

9/21(土)23時『テリトリオ・ヘレス』

[出]〈c〉フアナ・ラ・デル・ピパ、エセキエル・ベニテス、ダビ・カルピオ、マヌエル・モンへ、〈g〉マヌエル・バレンシア

[場]セビージャ ムエジェ・カマロネーロ

9/22(日)12時、21時『エスカルラッティアナス』』

[出]〈piano〉ドランテス

[場]セビージャ ルイス・デ・ロス・フランセセス教会

9/22(日)19時『アルベニス・フラメンコ』

[出]〈g〉ミゲル・アンヘル・コルテス、ホセ・マリア・ガジャルド

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリナ

9/22(日)21時30分『パ・ケ・メ・ジャマス』

[出]サルマリナ、マリア・デ・ラ・コリーナ、フアン・ラファエル、ホセ・ルイス・ペレス・ベラ、ベアトリス、ロメロ

[場]セビージャ レアル・アルカサル

9/22(日)23時『カンテス・デ・オトロ・ティエンポ』

[出]〈c〉イスラエル・フェルナンデス、〈g〉アントニオ・エル・レロヘロ

[場]セビージャ アラメーダ劇場

9/23(月)20時30分『ピネーダ』

[出]〈b〉アンダルシア舞踊団

[場]セビージャ マエストランサ劇場

9/23(月)23時『フィリグラナ』

[出]〈c〉エル・トゥリー、エル・ペレーテ

[場]セビージャ アラメーダ劇場

9/24(火)21時30分『ネルハ』

[出]〈g〉ラファエル・リケーニ、アレハンドロ・ウルタード

[場]セビージャ レアル・アルカサール

9/24(火)23時『アプレ・ボウス、マダム』

[出]〈b〉パウラ・コミトレ

[場][場]セビージャ セントラル劇場

9/25(水)20時30分『ソロ・ア・セビージャ』

[出]〈b〉エバ・ジェルバブエナ

[場]セビージャ マエストランサ劇場

9/25(水)23時『デ・ロス・ブエノス・マナンティアレス』

[出]〈c〉マヌエル・デ・ラ・トマサ、レラ・ソト

[場]セビージャ マエストランサ劇場

9/26(木)20時30分『エストゥディオ・ソブレ・ロス・カンテス・デ・レブリーハ』

[出]〈c〉ホセ・バレンシア

[場]セビージャ アウディトリオ・カルトゥハ(カナダ館)

9/26(木)23時『クレアビバ』

[出]〈b〉ラファエラ・カラスコ

[場]セビージャ セントラル劇場

9/27(金)19時『カジェホン・デル・アルテ』

[出]〈g〉ダビ・デ・アラアル

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリナ

9/27(金)20時30分『レシタル・デ・バイレ』

[出]〈b〉ファルキート

[場]セビージャ マエストランサ劇場

9/27(金)23時『カンタオーレス・ケ・バイラン』

[出]〈c〉カンカニージャ、エル・プリリ

[場]セビージャ アラメーダ劇場

9/28(土)19時『エル・ケ・バ・コンミゴ・イ・ジョ』

[出]〈g〉フアン・カルロス・ロメロ

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリナ

9/28(土)20時30分『コラソネス・デ・アグア』

[出]〈c〉エスペランサ・フェルナンデス

[場]セビージャ アウディトリオ・カルトゥハ(カナダ館)

9/28(土)23時『オルビダダス、ア・ラス・シン・ソンブラス』

[出]〈b〉メルセデス・デ・コルドバ

[場]セビージャ セントラル劇場

9/29(日)19時『ラス・トレス・オリージャス』

[出]〈g〉マヌエル・バレンシア

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリナ

9/29(日)20時30分『コモ・エル・アベ・フェニックス』

[出]〈b〉マヌエラ・カラスコ

[場][場]セビージャ マエストランサ劇場

9/29(日)21時『マタンセラ』

[出]〈c〉ラ・カイタ、ラ・トレメンディータ

[場]セビージャ カルトゥハ修道院

9/30(月)21時『66パロス』

[出]〈b〉フアン・デ・フアン

[場]セビージャ カルトゥハ修道院

9/30(月)23時『デサンパラオ』

[出]〈c〉ダビ・パロマル

[場]セビージャ アラメーダ劇場

10/1(火)20時30分『ソノリダ・M』

[出]〈c〉アルヘンティーナ

[場]セビージャ マエストランサ劇場

10/1(火)23時『クチャロン、イ・パソ・アトラス』

[出]〈b〉ホアキン・グリロ

[場]セビージャ セントラル劇場

10/2(水)20時30分『アスタ・レヒア』

[出]〈c〉マリア・テレモート、ヘスス・メンデス

[場]セビージャ アウディトリオ・カルトゥハ

10/2(水)23時『エン・クエルポ・イ・アルマ』

[出]〈b〉マヌエラ・カルピオ

[場]セビージャ アラメーダ劇場

10/3(木)21時『50アニョス・デル・カンテ』

[出]〈c〉ホセ・デ・ラ・トマサ

[場]セビージャ カルトゥハ修道院

10/3(木)23時『カプリチョ』

[出]〈b〉ハビエル・バロン、ロサリオ・トレド

[場]セビージャ セントラル劇場

10/4(金)19時『エンクエントロ』

[出]〈g〉リカルド・モレノ、ニーニョ・ホセーレ

[場]セビージャ エスパシオ・トゥリナ

10/4(金)20時30分『コン・アセント・XL』

[出]〈fl〉セルヒオ・デ・ロペ、〈piano〉チコ・ペレス

[場]セビージャ アウディトリオ・カルトゥハ(カナダ館)

10/4(金)23時『25アニョス・デ・ノチェ・デ・フラメンコ・イ・ブルース』

[出]〈g〉ライムンド・アマドール、エミリオ・カラカフェ

[場]セビージャ アラメーダ劇場

10/5(土)20時30分『カルメン』

[出]〈b〉イスラエル・ガルバン、セビージャ交響楽団

[場]セビージャ マエストランサ劇場

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